では、問題解決に取り組む際にどこから手をつければ良いのか?
ここで重要な効果を発揮するのが収益マップになります。

収益マップがなぜ必要なのか?
手っ取り早く、5章で見たような問題点を排除していけば良いのではないか?と思われるかもしれませんが、ただ問題点を排除して、新しいものに変えたとしても、地盤が緩んでいた場合は、また同じ問題が起きて、問題と解決の繰り返しになてしまい、そこから抜け出すのは至難の技です。
ですから、まずは一つの売上がどれぐらいの費用で、どれぐらいの時間と人を使って成り立っているのかを認識する必要があります。
売上、費用、利益、時間、人数
通常事業内の数字を見る際は、売上、費用、利益だけで見てしまいがちのですが、そこから見えない数字、つまり時間と労力も同時に見ていかなければ、問題点の真の解決に繋がることはありません。
例えば、10,000円の洋服Aが売れたとします。
原価は4,000円です。
そうすると、利益は6,000円ですよね。
そこから、人件費、送料、保管料、家賃などすべて引くと、その商品の利益が出ます。
仮に、費用が2,000円かかっていたとすると、洋服Aの最終利益は4,000円になります。
大抵がここで終わってしまうのですが、その最終利益を得るために、どれくらいの時間と労力がかかっているのか?ということも併せて考える必要があります。
洋服Aは海外で生産しているので、店頭に並んでまで考えると最低でも3ヶ月を必要としますという場合と、洋服Bは国内で生産しているため、原価、費用ともに1,000円ずつ上がってしまい、最終利益は2,000円になってしまうのですが、半月もあれば生産から店頭に出せるので、3か月もあれば6枚は納品できますと言った場合。
答えは簡単で単純に計算するとBの方が12,000円の利益を出して、Aの利益の倍になってしまいます。
今の例はシンプルにそぎ落としているので、全部売れる保証はない 品質がぜんぜん違うなど指摘されたい部分もあるかとは思いますが、私がお伝えしたいことは、売上にも個性があるということです。
売上が損失を出す可能性も考えられる
売上は良いけれども、時間がすごくかかっていて手間もかかるのであれば、業態も考える必要がありますし、利益がすごく出て、手間もかからないのに、力をいれていないものがあるとみすみすチャンスを逃している、つまり損失を出しているということになります。
ですから、売上の個性を見極め、その特性に合った仕組みを仕上げる必要があるのです。
すべて簡素化して手間をかけずに収益性の良いものばかり商品を集めれば良い!ということでは決してありません。
一手間は重要ですし、その手間こそが商品をさらに良いものに進化させてくれます。
しかし、その一手間が本当に必要な手間なのか、ただの自己満足に終わってしまっている手間なのかは、よく吟味しなければいけません。
もし、自己満足の手間を加えているようであれば、それは一刻も早く排除する必要がありますので、収益マップを活用して顕在化してください。
事業再生コンサルタント川口貴弘のコメント

商品の収益性を確認するのは、非常に大切なのですが、事業内の全ての商品に対して収益性を確認するには膨大な時間と費用を費やしてしまう危険性があります。
ですから、収益性を確認する際は、必ず何点かをピックアップして、お試しください。
例えばですが、売れゆきの状況関係なく何点かピックアップして比べてみる。
もしくは、事業のメインになっている商品のみ選んで比べてみる。
というように、商品の選択自体に時間をとられないようにお願い致します。
推奨コンテンツを下記より是非お受け取りください。
事業に対しての愚痴をこぼすのも、もちろんアリ。
私がしっかりお話を聴き出しますので、
愚痴をこぼすのは当事務所内だけに留めておいてくださいね ^_^
初回60分面談からお悩みを解決致します。
契約をただ取るための商談時間は設けておりません。
初回の経営改善相談を、60分20,000円で承っております。 ※延長しても追加料金は頂いておりません。
60分のところが話が尽きなくて180分になることもしばしば。
面談60分で今抱えていらっしゃる課題に関して一緒に解決法を見つけてまいります。
面談に取り組むにあたって、事前に課題に対する情報を頂いておきますと、より最適な解決案をご提示することが可能となりますので、下記フォームより、ご相談内容を記載して頂けると幸いでございます。
事業事前相談はこちら
