
ジョナサンLSバーンス氏 著『赤字の海の利益の小島』によると
事業のほとんどが、不採算の海で覆われていて、利益の小島がぽつんと浮いているということが書かれています。
確かにそのとおりで、たいていの事業は不採算の海に囲まれています。
やがてその海で泳いでいる人たちも小島にあがろうとするのですが、小島も小さいため
やがて沈んでしまうことはよくあることです。
この書籍のなかで引用されていたのが
“誰もが天気の話をするが、天気をどうにかしようとするものはいない
Byチャールズダドリーワーナー“
“戦略は何に対してノーというか”
“何を削除できるのか”
“手を出さない領域を明確に設定すること”
となっています。
しかし、現実では、いかに戦略の量をふやすのか、結果ではなく経過に重きを置く場面が多くなってしまっています。
ですから、経過の報告は長々を行うのですが、肝心の結果の報告はわずか数秒で終わっていまう。
そして、経過の報告で満足する体制が整っていることに非常に危険を感じます。
社内の本質が見えなくなる可能性
確かに、どのように事業に取り組んでいるのか ということも重要です。
しかし、それに結果が伴っていないならすぐに切り替えることも必要なのです。
経過を重視するあまり、良い経過のみの報告で満足してしまい、悪い経過を受け付けない体制になりがちになってしまいます。
そうなると内部からの問題解決は非常に難しくなり、外部からの解決に頼らざるを得なくなってしまいます。
誰だって、良いことばかり聞くほうが心地よくはあるのですが、現状を常に受け止め、機能不全になっている箇所には適切な処置を行うことが非常に重要になります。
そして、一番大事なのが、よくない経過を確認したとき怒りを改善へのエネルギーに変化させることです。
怒りの危険性
良くない結果を聞いたときに、行いがちなのが、報告者へ怒りを向けてしまうことです。
これが一番最悪の結果を生み出してしまいます。
確かに、怒りを伝えて行動させる という方法も効果はあるとは思うのですが、これが慢性化してしまうと、報告者は悪いことは一切報告しなくなり、嘘でも良い結果のみ報告するようになってしまいます。
そうなると非常に危険で、いま事業がどうなっているのかが全く不明確になってしまい、本当の姿が見えなくなってしまいます。
ですから、怒りを伝えたいお気持ちは理解できるのですが、怒りで売上があがることは決してありません。
たとえ、一時的にあがったとしても、継続してあがり続けるのは不可能であり、いずれ破綻してしまうのも目に見えています。
大事なのは、事実を知ることです。
事実を知るのは非常に耳が痛いかも知れませんが、事実を栄養にするよって事業は飛躍的に成長を遂げます。
ですから、まずは事実を知ることができる環境が必要なのです。
事業再生コンサルタント川口貴弘のコメント

とにかく損を出す報告に対しては、怒りを感じてしまう!という場合は、報告を匿名で提出してもらうようにしてみてください。
メールですと送信元で誰が出したかがわかってしまうので、提出する方も誰かわからない状態で封筒に入れるなど工夫していただけるとさらによいです。
そうすると、表面的な視覚に惑わされることなく、問題が自分の中に入ってきますので、問題解決によき方法が見つかります。
そして、その問題解決策に関しても、直接指示をだすのではなく、また匿名で返答を書いてみてください。
そうすることによって、お互いが人に対してではなく、問題に対して焦点を合わせることが可能ですので、問題解決がよりスムーズになります。
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事業に対しての愚痴をこぼすのも、もちろんアリ。
私がしっかりお話を聴き出しますので、
愚痴をこぼすのは当事務所内だけに留めておいてくださいね ^_^
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